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LUNKHEAD × Relayギターワイヤレス

~結成20周年を迎えたLUNKHEADのフロント全員がRelayギターワイヤレスを導入!

LUNKHEAD main

結成から20年。ロック・バンドならではの頑なさと、時代に即した柔軟性をもって、ベスト・アルバム「ALL TIME SUPER BEST」に伴うツアーを全国展開するLUNKHEAD。20年間、ワイヤードでやってきたバンドが、その節目となる2019年7月の恵比寿リキッドルームのステージでLine 6 Relay G70ギターワイヤレスを導入し、場内混然一体となったパフォーマンスで話題となっている。なぜ今LUNKHEADはワイヤレスを導入し活用しているのか──本稿はその導入ストーリーである。


節目のライブにして初めてギターワイヤレスを導入

2019年7月19日、東京・恵比寿LIQUIDROOM。
この日のライブは、LUNKHEADにとって非常に重要なものだった。同年4月に発売した12枚目のアルバム「plusequal」発売に伴うツアー最終日であり、9月にベスト・アルバム「ALL TIME SUPER BEST」の発売も控えた、まさしく20年を集大成する節目のライブだったのだ。
その直前、LUNKHEADはLine 6 Relay G70ギターワイヤレス(以下:Relay)を導入した。ベースの合田悟は早くからのワイヤレス・ユーザーだったが、ボーカル/ギターの小高芳太朗、ギターの山下壮はまったくの初めてだった。この大事な局面で、なぜバンドはRelayを導入したのか。

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「きっかけは、ある雑誌の取材でRelay G10Sを使わせてもらったことですね。それが、とても印象が良くて……」(小高

「取材を通してワイヤレスの自由さを体感したり、今回Line 6の人と話しをする中でワイヤードであることの弱点がいろいろと見えてきたんです」(山下

「それなら、僕らにとっての大舞台で使ってみようということで、メンバーが一丸となりました」(合田

Relayの「楽器の持ち替えの楽さ」は画期的!

彼らが感じたワイヤレスの自由さ、ワイヤードであることの弱点とはなんだったのか?
バンドで唯一、以前からワイヤレスを使用していたベーシスト合田氏はこう振り返る。

──合田さんはいつからワイヤレスを使い始めたのですか?
合田 もともと、「ケーブルがないこと」への憧れは高校生くらいの頃からあったんですが、2008年に初めてワイヤレスを使って、その快適さに感動しました。

──「ワイヤレスの快適さ」とは?
合田 気づかずに使っている人が多いと思うんですが、ケーブルって意外と重いんですよ。当然、動きも制限されます。ワイヤレスにすることで、ステージで動きやすいだけでなく、ファンとも触れ合える、スタッフとのコミュニケーションもとりやすいと、良いこと尽くめだと思っています。

──今回のRelay G70の導入以前に、G50を使っていた時期もあるようですね?
合田 はい。ずいぶん昔に使っていた他社のワイヤレス製品は充電式だったのですが、まずLine 6 Relay G50に変えてレンジやレスポンスが良くなり、さらに単三電池で使えるようになったのがすごく楽でした。そして今回導入したG70は、ベースの持ち替えがすごく楽なんです! レシーバーのフットスイッチで複数のトランスミッターの切り替えができて、しかも切り替えるとスイッチ周りの色が変わって視認性も抜群に良い。レシーバー、トランスミッターのマッチングを色で識別できることも画期的だなと思いました。とにかく、なんで皆ワイヤレスを使わないのか、ずっと不思議なくらいで……。

自作ケーブル派も納得のケーブルトーン機能

これまで、ケーブル派だったというギタリストの山下氏は、Relayギターワイヤレスにどんな印象を持ったのか?

──山下さんは、自作するほどのケーブル・マニアだったとか?
山下 そうですね、本当にいろいろなケーブルを試しました。そのうち自作するようになって……特にその長さと音の劣化の関係は、いつも気になっていました。

──ワイヤレスを導入してみての第一印象は?
山下 これまで使ったことがなかったので、この使いやすさ、簡単さが印象的だったのと、やはり音色には驚きましたね。どちらが良い・悪いではなく、ケーブルとは別の選択肢になるというか……ケーブル以上に、音の情報量が多いと感じました。ギターからそのままペダルボードにつながっている感覚です。

──Relayのケーブルトーン機能(※)は使用しましたか?
山下 はい、リキッドルームでは「3m」の設定で使いましたね。会場の大きさによってアンプのボリュームを調整する必要があるんですが、そうすると当然サウンドが変わるんですね。それに合わせて、ケーブルトーン機能を使って細かく音質の調整ができるのはとても便利だなと思いました。

──その他、弾き心地に関して気になった点はありますか?
山下 昔のオーディオインターフェースで感じたようなレイテンシーもまったく感じませんでしたし、サステインの消え際も自然できれいなので、逆に気になるところがなかったですね。トランスミッターも軽量でギター・ストラップに付けても気にならないし、ライブ中にケーブルを踏んで体勢が崩れることもないし、ギターを弾く姿勢そのものが楽になりました。それから、ケーブルがある場合、音作りは必ずアンプの前で行うじゃないですか。それがワイヤレスを使うことで自分の音をいろいろな場所で聴くことができて、音を客観的に判断できるようになったことも良かったです。

ストレスがなくなり歌に集中できるようになった

ボーカリストでありギタリストでもある小高氏は、ギターワイヤレスについてどのように感じたのだろうか。

──ギターワイヤレスを導入する際に何か不安はありましたか?
小高 操作が面倒なのかなと思っていましたね。以前、(合田)悟がライブの度に充電している姿を見ていたので……。けれども、面倒臭いことは一切なかったですね。逆に、思い返すとケーブルの方が面倒なことが多かったというか……ライブ中にケーブルを踏んじゃったり、ちょっと動くとケーブルがペダルのツマミに当たって設定を変えちゃったり。自分は歌を歌いながら弾くので、下を向いて弾くわけにはいかないんですよ。だから、足もとに邪魔なケーブルがないのは、本当に楽ですね。

──歌への影響はいかがでしょうか?
小高 まず、ストレスがなくなって、歌により集中できるようになりました。トランスミッターはライブ中に付けていることすら忘れるくらい軽量だし、足に絡まってくるケーブルはないし……ライブ中のストレスが本当になくなりましたね。音に関しては、ギターの(山下)壮が言った通り、「情報量が多くなった」感じです。その結果、音が元気になって、これまでバッファーを使っていたんですけど、それが要らなくなりました。今は、ストラップにトランスミッターを付けるたびに新しい武器を手に入れたようでワクワクします。

もうあの頃には、戻れない

最後に、バンド全員でワイヤレスを導入するメリットについて、3人に振り返ってもらった。

小高 とにかく、バンドとして自由になった。リキッドルームでは3人がめちゃめちゃ動きまくったもんね。

合田 特に、上手の壮が下手の僕の方に来るときの、あの笑顔! ああ、キタキタと(笑)。


小高 前は、俺と壮がステージ上で交差するときには「こう戻らないと……」って頭のどこかで考えていたけど、今は完全に自由!

山下 そうやって俺らが楽しんでいることは、絶対観てる人にも伝わるからね。

小高 バンドとしてワイヤレスを使う意義があるというか。バンドだからお互いにどう動くかわかる。それで、パフォーマンスもかなり向上したと思う。

合田 音そのものも劇的に変わったよね。僕からすると、ふたりのギターの音や歌がすごく聴きやすくなった。

山下 最近はフェスやイベントなんかで、大きい会場からすごく小さな会場まで演奏する場合があるから、どんなに小さい会場でも最低7mのケーブルを用意していたんだけど……もっと短くて済む場合は、ロスが増えるというか。ワイヤレスなら会場を選ばないし、小さい箱こそワイヤレスの方がいい。

合田 フェスなんかでは転換の時間がめちゃくちゃ短い時もあるから、そこも便利だね。

小高 本当にケーブルを使っていた頃に比べて良いことばっかりで、もうあの頃には……戻れないね(笑)。真面目な話、ギターワイヤレスがなかったらリキッドルームはああいったライブにならなかったと思うし、このタイミングで出会えたことは、ロックの神様からのプレゼントだと思ってる。

LUNKHEAD 13

バンドの歩みと現在を祝するように満場となったリキッドルームを熱狂させ、バンドとしてギターワイヤレスを導入することのメリットを感じたというLUNKHEAD。今後のツアーやステージでもRelayを使ったステージを見せてくれるはずで、どのようなパフォーマンスに発展するのか、ぜひ刮目いただきたい。

※ケーブルトーン機能:ケーブル使用時と同等の自然な音質をもたらす機能。Relay G70の場合は仮想のケーブルの長さを1~30mまで14段階にて設定でき、ケーブルトーンを「オフ」という選択も可能。

» Line 6 Relayギターワイヤレス・シリーズ

【Profile】
LUNKHEAD
愛媛県出身で同じ高校に通っていた4人、小高芳太朗(vo/g)、石川龍(d)、山下壮(g)、合田悟(b)による、1999年結成のロック・バンド。2004年、シングル「白い声」でメジャー・デビュー。2009年以降は石川に代わって桜井雄一がサポート・ドラマーとして活動する。現在までに12枚のフルアルバムを発表しており、最新作は20年に及ぶ活動を集大成するベスト・アルバム「ALL TIME SUPER BEST」。それに伴うツアー「ALL TIME SUPER TOUR」の詳細はオフィシャルウェブまで。
◎オフィシャルウェブ:https://lunkhead.jp/
◎オフィシャルTwitter: https://twitter.com/LUNKHEAD_offici
◎オフィシャルYouTube: https://www.youtube.com/user/LUNKHEADchannnel/featured

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取材・文:井戸沼尚也
動画撮影・編集:熊谷和樹
録音:嵩井翔平
写真:星野俊

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