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沖縄のクラブ/ライブ・ハウスSALT & PEPPER で活躍する“The Dream Stage”

2013.9.9

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沖縄本島の中部に位置する県第二の都市、沖縄市。旧地名から今でもコザと呼ばれるこの地域は古くから音楽が盛んなことで知られ、これまで多くのアーティストを輩出。現在も街には音楽が溢れており、多くのレコード店、楽器店、ライブ・ハウスが軒を連ねています。そのコザに今年6月オープンしたクラブ/ライブ・ハウス、SALT & PEPPERはサウンド・システムとしてLine 6のThe Dream Stageを導入しました。

このSALT & PEPPERはCivilian Skunkらのアーティストが所属する音楽事務所スパイスプロダクションが運営しており、開店からわずか数ヶ月で沖縄の音楽好きの間でも人気のスポットとなりました。同プロダクションの代表取締役、崎原徹氏は“Dream Stage”導入のきっかけを「東京の楽器店でたまたまStageScape M20dを見かけ、PAオペレーターではなくミュージシャン目線で開発されている点に興味を持った」と語ります。「SALT & PEPPERは外部のオペレーターさんに頼むのではなくウチのスタッフでオペレートしたいと考えていたので、StageScape M20dは僕らのようなPAに不慣れな人間にも最適なコンソールだと思ったんです」。

SALT & PEPPERに導入されたシステムは、StageScape M20dミキサーを中心に、1,400Wトライアンプ方式の3ウェイ・パワードスピーカーStageSource L3t、1,200Wバイアンプ方式のサブウーファーStageSource L3sが各4本。トップボックス+サブウーファーの組み合わせが計4組あることで、左右に振り分けた2対抗のシステムにも、また会場を囲むように四隅に配置するシステムも構築できるようになっており、合計10,000Wを超えるパワーと相まって、多様なイベントに対応できます。導入を検討するに際しては、既に渋谷The Roomで稼働中だったシステムも試聴。「StageSourceのコンパクトな筐体を見て、最初は大丈夫かなと内心不安だったんですよ。しかしいざ鳴らしてみたら、サイズ以上にドーンとくるパワフルなサウンドで。もう一気に惚れ込んでしまいましたね(笑)。それに凄い低音が出つつも、もやっとした音じゃないのがいい。もの凄く音量を出しても輪郭は明瞭というか……。現代の音楽にとても合ったサウンドという感じで、オペレーターも音が作りやすいんじゃないかと思いますね」(崎原氏)

夜から朝方にかけてはクラブとしても営業するSALT & PEPPERで店長を務める中村たすく氏は、StageSourceの実現する豊かな低音がクラブのサウンド・システムとしても最適だと語ります。「この辺りはヒップホップやレゲエのイベントの需要が大きいんですが、その手のジャンルの人たちって音にとてもうるさいんですよね。特にレゲエの人たちは自分たちでサウンド・システムを組んでしまうくらい、音量感というか音圧にうるさい。しかしStageSourceの音を聴いて、これだけ音圧感があるのであれば大丈夫だなと思いました。実際、イベントでやって来るDJたちにもとても好評です」(中村氏)

Line 6のStageSourceスピーカーは、パワフルな内蔵DSPも特徴です。とりわけ、求めるサウンドや用途に応じてユニット間のクロスオーバーやアッテネーション、タイム・アライメントなどをボタンひとつで最適化できるSmart Speakerモードは、ライブ・ハウス、クラブのどちらの形でもサウンドクオリティを追求するSALT & PEPPERにも不可欠な機能となりました。「たとえばサブウーファーのL3sに関しては、ライブ・イベントのときはリファレンス・モード、DJイベントのときはエクステンデッド・ベース・モードに切り替えるだけで、イベントに最適なサウンドに自動的にチューニングされる。昔のように自分たちでチューニングする必要がないのは本当に便利ですよ」(崎原)

AES/EBUデジタル・ケーブルを使用したLine 6独自のL6 LINKにより、複数台のスピーカーを使用した際のセットアップも自動化されるため、野外イベントへシステムを持ち出す際にも素早く作業可能です。また、副店長の金城卓氏は、StageSourceのハンドリングのしやすさにも驚いたと語ります。「StageSourceはアンプ内蔵なのに1人で持ち運ぶことができて、その軽さには本当に感動しました。既に何度かイベントで持ち出したんですが、軽自動車1台でシステムを運搬することができて、“L6 LINK”のおかげでセッティングが1時間もかからずに完了しましたよ」

ミキサーのStageScape M20dは、ライブ・ハウス営業時は客席後方に、クラブ営業時はDJセットが置かれたステージ脇に設置。金城氏は、このM20dの操作性も高く評価しています。「自分も昔はバンドをやっていたので、ミュージシャン目線で触れるStageScape M20dは本当に使いやすいですね。タッチ・スクリーンの表示を見ながら、直感的に操作することができます」

また、StageScape M20dのマルチトラック・レコーディング機能を使ったライブ収録も行われています。「マルチトラック・レコーディング機能は想像以上に便利ですね」と、崎原氏。「SDカードやUSBドライブを装着すれば、それだけで24bit/48kHzのマルチトラック・レコーディングが行えるわけですから。レコーディングが終わったら、SDカードやUSBメモリ内のWAVファイルをDAWで開けばOKですからね」。こうしてレコーディングされた素材は、Civilian Skunkが全国の校歌をロックなアレンジでカバーする「SCHOOL ROCK PROJECT 〜日本中の校歌をROCKに!〜」などでも使用されています。

Dream Stageが実現する快適な環境に惚れ込んだ崎原氏は、フロアモニターとしてStageSource L2の導入も検討しており、またiPadの導入によりStageScape M20dをリモート・コントロールできる環境を整えたいと語ります。「自分たちのようにPAのオペレーションに不慣れな人間でも素晴らしいサウンドが得られる、最高のサウンド・システムだと感じています。機材的にはベストなものを導入することができたので、今後は吸音などにも手を入れ、もっと良い場所にしていけたらいいですね」

左から、スタッフの国場隼人(こくば・はやと)氏、崎原徹氏、スタッフの安谷屋元紀(あだにや・もとき)氏、中村たすく氏、金城卓氏

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