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AMPLIFiオリジナルトーン#3: SIAM SHADE「Dreams」風セッティング
このコラムではAMPLIFiのオリジナルトーン作成方法をご紹介していますが、今回はSIAM SHADEのシングル曲「Dreams」風のセッティングにトライしてみましょう。
SIAM SHADEの楽曲では「1/3の純情な感情」も有名ですが、今回はSIAM SHADEらしいストレートなリフとメロディアスなギターソロが際立つ「Dreams」をセレクトしてみました。SIAM SHADEのリード・ギタリスト、DAITAさんの特徴はハードなサウンドと、テクニカルかつメロディアスなソロ・プレイですよね。今回は、この曲のリフにピッタリなハード・ディストーションとソロ向けのサウンドメイキングを紹介しましょう。
アンプ・モデルにはHigh GainカテゴリーにあるLine 6 Spinal Puppetを選択しました。画像の通り、ご本人が愛用しているMesa Boogie Markシリーズに近い音がするモデルです。
ではイントロリフとAメロ、ソロ向けの音作りを説明していきます。サウンドのサンプルも試聴できるようにしてありますので参考にしてください。
●イントロのトーン: SIAM Dream Backing
イントロ・リフのトーンは、Noise Gateを強めにかけた後で、ブリッジミュートで刻むのに適したサウンドが得られるよう、StompカテゴリーのBlue CompコンプレッサーをONにしています。パラメーターは、Sustain = 64、Level= 60にしました。Line 6 Spinal Puppetアンプ・モデルの各パラメーターは、Drive = 67、Bass = 70、Mid = 37、Treble = 80、Presence = 83、Volume = 50にして、キャビネットには4×12 Brit V30、マイクには57 Aを選択しました。
トーンを調整するためアンプ・モデルの後ろにあるEQをONにして、パラメーターはLo Shelf Freq = 286Hz、Lo Shelf Gain = 0.5dB、Lo Mid Freq = 538kHz、Lo Mid Gain = -2.0dB、Hi Mid Freq = 1.1kHz、Hi Mid Gain= 0.1dB、Hi Shelf Freq = 867kHz、Hi Shelf Gain = 4.1dBとしました。
リズムギターのサウンドなので、空間系はリバーブのみを少しかけて立体感を出します。ここではLarge Plateを選択して、Decay = 33%、Pre Delay = 36%、Tone = 63、Mix = 30%にしました。
これでSIAM SHADEならではのハードかつ歯切れの良いサウンドが得られます。
●ソロのトーン: SIAM Dream Solo
今度はソロ部分のギタートーンを作っていきたいと思います。
DAITAさんのリードトーンはリバーブ等の空間系エフェクトを生かしたサウンドが特徴ですよね。
アンプモデルは同じですが、Midを上げて、Mid= 66、Treble= 76、Presence= 77に設定しました。
キャビネット、マイク、Stompのコンプレッサーはそのままですが、より伸びやかなサウンドにするためEQのパラメーターはLo Shelf Freq= 286Hz、Lo Shelf Gain= 0.5dB、Lo Mid Freq= 820kHz、Lo Mid Gain= 1.8dB、Hi Mid Freq= 1.7kHz、Hi Mid Gain= 1.6dB、Hi Shelf Freq= 500kHz、Hi Shelf Gain= 3.9dBとしました。
DAITAさんのリードトーンは空間系エフェクトを生かしたサウンドが特徴です。
まず広がり感を出すためにStereo DelayをONにし、Time= 733ms、Mix= 32%、Offset= 54%、Feedback Left= 40%、Feedback Right= 48%
さらに深い奥行きを出すため最後のReverbはLarge HallでDecay= 64%、Pre Delay= 50%、Tone= 50%、Mix= 67%に設定しました。
どうでしょうか? DAITAさんならではの空間系エフェクトを活かしたサウンドが再現できたと思います。
今回はSIAM SHADEの「Dreams」風セッティングを取り上げました。AMPLIFiをお持ちの方は、この楽曲を再生するだけでトーンを利用可能です。ぜひチェックしてみてください。では次回をお楽しみに!
著者プロフィール: 阿部 学 (あべ まなぶ)
13歳でギターを始め、バンド活動。自己のバンド活動後、7弦ギタリストISAOやベーシストIkuoらと六本木ピットインでのセッション活動や、Line 6製品等のプロダクト・スペシャリストを経て、女性ユニットZweiのサポート・ギタリスト、世界的規模のテーマパークでのショー出演、『バトルギア4』や『グランツーリスモ TV』のゲーム・ミュージックにも参加。ソロ・アルバム『Memories』もリリースしている。現在は元flow-warの及崎森平らと“NumberClub”、メロディック・パンク・バンド“叫人Factory”、若手超絶ドラマー大菊勉とのセッション・ユニット“Power of Duo”にて活動するほか、様々なライブやレコーディング、ギター・レッスンに精力的に活動中。
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