アーティスト
Line 6 ユーザー・ストーリー: Backy
YUIのツアーでベースを担当し、Kinki Kidsや橘慶太といったアーティストのサポート、さらにSASEBO BROTHERSやVelvetSpiderのメンバーとしても活躍するBackyさんは、スタジオ、ステージを通して“ベースらしいトーン”を追求。アンプそのものの音やラインの音を重視することで骨太なサウンドを実現するBackyさんのシステムで、Line 6製品が重要な役割を果たしています。
「ベースの生音がメインで、エフェクターをかけるとしても生音をミックスしていますね。ちょっと歪ませるときにも、スルーした生音は絶対に鳴っています」というBackyさんにとって、ワイヤレス・システムが必要となる大きなライブ会場で満足の行くトーンを得るのは難しいことでした。「音は出ているけど芯が無くなったり薄くなったりするような感じがあったので、ベースの生音を一番大切にしているからワイヤレスはなるべく使いたくなかったんです」と語るBackyさんですが、昨年から全国各地で行われてきた「YUI 5th Tour 2011-2012 Crusing ~HOW CRAZY YOUR LOVE~」では Relay G90デジタル・ギター・ワイヤレスを導入。そのサウンドを高く評価し、現在は大半の楽曲でワイヤレスを使っています。
「ベース・アンプの音作りはほぼフラットで、ライブだとマイクで拾った音もラインの音も送っていますが、外に出ている音の8割方はラインの音だと思います。だから素の音がどれだけ劣化しないで送れるかっていうのは、特に大きなホールになると重要です。芯の部分が薄れてしまうと、PAさんがいくらフェーダー上げても聞こえないんですよ」というBackyさんは、Relay G90を「本当に何も変わらないし、音の遅れもない。サウンドの変化は、ブラインドテストでも分かる人は少ないと思います」と信頼します。「これまで20本くらいのライブで使ってきましたが、音が切れたりするような問題も一度もないですね」。
ライブでは、使用する2本のベースそれぞれにトランスミッターが付けられ、レシーバー側で切り替えが行われるため持ち替えも楽になったと言います。また、ギター・ケーブルによるトーンの変化をシミュレートする、Relayシリーズ特有のケーブル・トーン機能も活用されています。「これまでは2種類のケーブルを使い分けていたんですが、このケーブル・トーンを使えば、それと同じような音にすることもできるし、もっとダイレクトな音にすることもできて、そっちの方が気に入ったりしていますね」。
「昨年YUIさんの初の海外公演で香港に行ったとき、国内で使っていたワイヤレスが使えないので現地で調達したんですが、その日にチューニングするしかなくて、結構大変でした。Relayはどこの国でも大丈夫なんで、もっと早く出会いたかったですね。それにバッテリーが単3電池で、長持ちするのもいいですね。これまではリハ、本番、アンコールでそれぞれ替えてましたから」。
その一方で、より緻密な音作りが要求されるレコーディングでは、コンパクトなLowDown Studio 110ベース・アンプが使用されています。「これまでは90kgもあるキャビネットしか持っていなくて、それをレコーディング・スタジオへ運び込んでセッティングするまでが大変だったんです」というBackyさんは、「自分の経験上、やっぱりレコーディングではラインの音がメインなんですよ」と語ります。「マイクだけだと音の輪郭がぼやけてしまうんで、アンプ100%でCDになることはまずないし、ラインが8割、アンプをマイクで拾ったものが2割くらい。ロックでも半々くらいですかね。コンパクトでラインの音にエアー感を足せるようなアンプを欲しいと思ってたんですが、そんなときにStudio 110を試してみたらビックリしましたね」。
このLowDown Studio 110は一辺30cmの立方体で、10インチ・スピーカーを搭載。4.7kgと軽量ながら75Wの出力により、様々な状況に対応できます。「いつも使っているキャビとStudio 110をレコーディング・スタジオへ持ち込んで、同じようにマイキングして同じ曲を弾いて録り比べてみたんですよ。EQで音作りを似せてみたら、曲の途中でスイッチングしてみても、ほぼ分からなかったですね。これなら十分に使えると思って、その後のレコーディングでも活用させてもらっています」。
Studio 110には、4種類のベース・アンプ・モデルも搭載されています。「ラインの音に対しての味付けも、そこで簡単に選んでやれるし、ベースとこのアンプだけ持っていけば、ほとんどのレコーディングはできるんじゃないかと思うくらい。レコーディングでは、ナチュラルな音はラインにまかせて、ちょっとアンプだけ歪ませたり、ドンシャリな音を作ったりします」というBackyさんは、ROCK (’74 Ampeg® SVT® にインスパイアされたモデル) やR&B (1968 B-15 Flip Topにインスパイアされたモデル) をよく使っています。「アンプならではの空気感とかドライブ感は、やっぱりマイクで拾った音を足すといい感じになりますね。YUIさんのレコーディングなどでもこういう使い方でレコーディングしています」。
また、このコンパクトなアンプは、大音量を必要としないステージに持ち込まれることもあると言います。「ライブ・ハウスなどでアコースティック・ライブをやるときに持っていくこともありますね。これまではラインだけでモニター返しでやっていたんですが、何かアンプを鳴らした方が空気感も良いし、簡単に持ち運べるので便利です」。
Honey Bee Management Official WebSite:
honeybeestudio.jp
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