Variax
JTVをFMOの手に
私は数ヶ月前にバンド・プロジェクトに誘われました。実際にバンドで演奏しなくなってから、かなり長い時間が経っています (別の言い方をするなら、バンドで演奏していた当時は、“デジタル・モデリング”や“デジタル・モデリング・ギター”という言葉は、そうしたテクノロジー のクリエイター達だけの目の片隅に光を灯す程度のものでした。私と言えば、マスター・ボリュームを持つだけでなく、2チャンネルを切り替えられるという衝 撃的な能力を備えたアンプに興奮していました!)。
この何年かの間、私の音楽キャリアは自分の好きなことだけに向かっています。友人のレコーディング・プロジェクトの何曲かに協力したり、ローカル・ バンドと演奏したり、ベータテスト中の製品を弄り回したり。ごくたまに、ミュージシャンの友人を多数集めてライブをブッキングし、埃をはらってエンジョイ することもありました。後者の方が大切なので、バンドへの参加要請を受けたのです。
FMOによるバンド
そのバンドは、私同様のキャリアを持つミュージシャンで構成されています。FMO、つまり“Former Members Of”で形容されるバンドのメンバー(~の元メンバー)であり、何人かは歴史的なクラシック・ロック・バンドとして知られるグループに属していました。プ ロフィールは70年代や80年代のプラチナム・アルバムのコレクションのようであり、エアロスミスやボストン、ダイアー・ストレイツ、フリートウッド・ マック、ジャーニー、ナイト・レンジャーの“FMO”がメンバーとなっています。セットリストにはクラシック・ロック・ラジオのプレイリスト同様、 「ウォーク・ディス・ウェイ」や「スウィート・エモーション」、「オウン・ウェイ」、「悲しきサルタン (Sultans of Swing)」、「マネー・フォー・ナッシング」、「宇宙の彼方へ (More Than A Feeling)」、「ロング・タイム」、「シスター・クリスチャン」、「セパレート・ウェイズ」、「ドント・ストップ・ビリーヴィン」が含まれていま す。
このギグを行うことにしたのは、きっと物凄く楽しいだろうと思ったからです。カバー・バンドで演奏するのは音楽学校を出た次の年以来であり、これら の曲の半数はまだレコーディングすらされていませんでした! これまでのバンドでは、オリジナルか、独自のスタイルや再アレンジによるカバー曲を演奏して きました。これまで完全コピーをしたことはなく、他のプレイヤーのフレーズを真似るより、演奏されたものの裏側にあるものから学ぼうとしてきたのです。 ちょっと話が脇道に逸れました。これは別のブログで取り上げるか、ワインでの飲みながら話すことにします。
このFMOバンドはHit Men All Starsという名前で(ええ、私もあまり良いとは思えないんですが、イベントで演奏したときに決まったんです)、そうした楽曲をボーカル・ハーモニー、 ハイハットのパターン、マルチトラッキングされたギター・パートに至るまで、できるだけオリジナルへ忠実に演奏します。それも私がこのバンドに参加した理 由なんです。
FMOがJTVをゲット
このプロジェクトは、James Tyler Variax用にカスタムメイドされました。バンドには3人のギタリストがいますが、ダイアー・ストレイツの曲で最高のマーク・ノップラーの演技をするこ と(ええ、彼のフレーズを完全コピーしましたよ!)を除くと、私の役割は“カラー”を担当することでした。つまり、70年代や80年代のヒット曲ではお馴 染みの、思い切りオーバープロデュースされ、重ね合わされたマルチトラックのリズムやアコースティック、オルタネート・チューニングなどをプレイ演奏する のです。
セットに含まれるボストンの「宇宙の彼方に」では、アコースティックの12弦から、思い切り歪ませてコンプレスしたMarshall® ダブルスタックによるハーモニー・リードへと切り替える必要があります。次に演奏するフリートウッド・マックの「オウン・ウェイ」では、この曲に欠かせな いカポを使ったリンジー・バッキンガムのアコースティック6弦サウンド、そして「~サルタン」では小さなFender® アンプを通したStrat®、さらにLes Paul® をワウを半分踏み込んだ状態でMarshall® と4×12に送った「マネー・フォー・ナッシング」。これでやっと4曲です!
James Tyler Variaxの能力を示すには、こうした曲で私がJTV-69と新しいPOD® HD500を使い、どうやって必要なサウンドをプログラムしたかを紹介するのが良いだろうと思ったのです。この2つの素晴らしい機材によりシームレスかつ 瞬時にサウンドを切り替えることができ、しかもそれはギターやエフェクト、アンプの種類、そして最も私にとって重要なのはチューニングすらも問わないので す。
次回のブログでは、ライブ用にどうやってサウンドを作ったかを紹介します。
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