アーティスト
ツアーの現場から: グレン・フィリップス – Relay G30とM9に感謝!
シンガーソングライターのグレン・フィリップス氏は、真のロードウォリアーです。4つのバンド (独特の存在感を放つオルタナロック・グループ、トード・ザ・ウェット・スプロケットもそのひとつ) を渡り歩く彼には、レコーディングとツアーが絶え間なく巡って来ます。そんなフィリップス氏は、高音質かつ頑丈で、バックパックに入るサイズの機材を求めています。さあ、Line 6の出番です。
By Glen Phillips
ある一件が起こるまで、こんなことは有り得ないと思っていました。
かれこれ20年以上ツアーを繰り返してきましたが、ギターにワイヤレス・システムを使おうと考えたことはありませんでした。ワイヤレス・システムに関する私の印象は、音質を犠牲にしたり、トラブルのもとになったりするということであり、それはステージで多少動きやすくなることとは引き換えにはできないと思っていました (それに、そもそも回し蹴りもできませんからね)。
ステージではアコースティック・ギターとエレクトリック・ギターを使うので、ショーの終わりにもなると膨大な数のケーブルがステージ上でスパゲッティのように絡まり合い、一晩に2、3回は足を引っ掛け、最後には山のようになってしまいます。これにはいい加減うんざりしたので、新しいことを試してみようと決めたのです。
このところ、セットアップには常にLine 6の製品が入っていましたし (お気に入りのM9については、後ほど紹介します)、Relay™ G30デジタル・ワイヤレス・システムなら自分のニーズを満たしてくれるのではないかと思いました。私はワイヤレス・システムが、ペダルボードに収まるほどコンパクトに実現し、しかも問題なく動作するよう設計できるとは想像もしていませんでした。しかし、とにかく小さくて (ツアーはバンで移動しています) 扱いやすいものが必要でした。
全てがうまく行ったことには、かなりのショックを受けました。サウンドはクリアで、干渉は皆無ですし、レーテンシー (約4 msec) もほとんど感じられませんでした。物事を複雑にしていた、些細ながらも重要な何かを見失っているのではないかとすら考えましたが、システムは全く問題なく動作し、実に素晴らしい働きをしました。頭に浮かんだ最大の疑問は、なぜもっと早くワイヤレスに切り替えなかったのだろうということです。もうスパゲッティのように絡まり合うケーブルも、それに足を引っ掛けてつまづくことも、トーンに妥協することも無いのです。近々アコースティック用にもユニットを追加する予定で、デヴィッド・リー・ロスのツアーに備えて空手教室を見学しておこうかと思っています。
では少しM9の話に戻りましょう。昨年、新しくWorks Progress Administrationというバンドを始めました。わずかな予算だったので、大半のショーは5ピース・バンドがミニバンで移動し、ドラムとベース用の機材は現地調達です。私の機材全ては何とかスーツケースに収まりました。M9とZT Lunchbox™ アンプがあれば、素晴らしいトーンと、必要な全てのエフェクトを使うことができます。しかも非常にスペースが限られていても設置できます。搬入時にはいつも驚かれましたが、サウンドを聴くとすぐに、会場側のスタッフの不安は解消されていたようです。
トード・ザ・ウェット・スプロケットのツアーでもM9を使っていますが、その際はVisual Sound® Route 66オーバードライブ/コンプレッサーを追加し、Matchless® Lightning 15で鳴らしています。バックパックにM9を放り込み、ギグ・バッグにギターをしまえば、これで忘れ物は無し。バッグの中身を確認するまでもありません。
M9ほどの柔軟性とサイズを実現しているものは他にありませんし、本当に誰でも使えるインターフェースになっています。プロジェクト (Works Progress Administration、トード、ソロ) 毎にシーンをプログラムしているので、ツアーを渡り歩いても面倒なことは何もありません。セッションにも便利なツールです。M9さえ持って行けば、Line 6の全てのコレクションを自由に使うことができるのです。「ひょっとしたら使うかもしれない」といった程度のペダルをバッグに詰め込む必要はありません。ルート66を走っているときも、本拠地のスタジオでも、足元にはいつもM9があります。これ以外のエフェクト・ペダルは、もう1年ばかり埃をかぶっていますね。
というわけで、Relay G30とM9に感謝! こんなに小さなパッケージなのに、トーンを妥協していると感じずに、これほど小さなパッケージで、これほどの柔軟性が実現しているなんて素晴らしいことです。
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