POD HD

末原名人のPOD HD音作り塾 Vol.16 〜 ザ・ベンチャーズのトーンを再現

2013.02.20

今回は少し趣向を変えて、ザ・ベンチャーズの登場だ!! エレクトリック・ギターの歴史の中でも、彼らが作り上げたサウンドはやはり重要な意味を持っていると言えるだろう。そして今でも、ちゃんと弾こうとすると結構難しい (笑)。

使用ギターはJames Tyler Variax JTV-69だが、モズライトのモデリングは入っていないため各音色を試した結果、Gretchをベースにしたモデルが良い雰囲気を出してくれた。サウンドサンプルの録音は、今回もPOD HD本体をコンピューターへUSB接続して、インターフェースとして使っている。

トーン1A :「パイプライン」ザ・ベンチャーズ/Rch

Blackface Dbl Nrm -> Reverb (Spring): Mic = 57 On Axis; Variax =R-Billy sw2 (1956 Gretsch Silver Jet/rear)

彼らのサウンドを語る上で欠かせないのがスプリング・リバーブ。POD HDでは2種類のモデルからモデルできるのだが、その中からハマりの良い方を選んだ。

» アンプ

Vol16_Tone01L_amp

» エフェクト

Vol16_Tone01L_fx

トーン1B :「パイプライン」ザ・ベンチャーズ/Lch

Opto Tremolo -> Blackface Dbl Nrm -> Reverb(Spring): Mic = 57 On Axis; Variax  = R-Billy sw2 (1956 Gretsch Silver Jet/rear)

そしてトレモロ。これはFenderアンプに付属しているタイプのモデルだ。

» アンプ

Vol16_Tone01R_amp

» エフェクト

Vol16_Tone01R_fx

» デモサウンド

トーン2:「ダイヤモンド・ヘッド」ザ・ベンチャーズ

Multi Head Delay -> Blackface Dbl Nrm -> Reverb(Spring): Mic = 57 On Axis; Variax = R-Billy sw2 (1956 Gretsch Silver Jet/rear)

ハワイで実際にこの場所を見た時は感動したものだ (笑)。エコー技が素晴らしいこのイントロには、ローランドの名機「スペース・エコー」のモデルを採用♪

» アンプ

Vol16_Tone02_amp

» エフェクト

Vol16_Tone02_fx

» デモサウンド

トーン3:「十番街の殺人」ザ・ベンチャーズ

Jumbo Fuzz -> Blackface Dbl Nrm -> Reverb(Spring): Mic = 121 Ribbon; Variax = R-Billy sw2 (1956 Gretsch Silver Jet/rear)

個人的には一番好きなベンチャーズ・ナンバーだ! 彼らはさりげなくファズを使うのが実に上手い。オリジナルのペダルだったという説もあるが、今回はトーン・ベンダーを元にしたJumbo Fuzzで作ってみた。

» アンプ

Vol16_Tone03_amp

» エフェクト

Vol16_Tone03_fx

» デモサウンド

ボーナス・トラック:「京都の恋」ザ・ベンチャーズ

Variax = RESO sw2 (Coral Sitar)

ボーカル・ナンバーのこの曲を、ベンチャーズがインストで演奏する時はエレクトリック・シタールでメロディを弾いている。パッチは「トーン1A」と同じ状態だが、James Tyler Variaxのこのモデルのサウンドを、ぜひ聞いて欲しい。何とも素晴らしい音だと思う!!

【POD HD用パッチのダウンロードについて】

このブログに掲載されているトーンは CustomTone からダウンロードして、お手元のPOD HDで使用できます。各トーン・ファイルは以下のリンク先で [Get Tone] ボタンをクリックするとコンピューターへダウンロードできます (Line6アカウントへのサインインが必要です。アカウントをお持ちでない場合は、ホームページ上部の「新規アカウント作成」をクリックしてくださ い)。そのトーンをPOD HD Editソフトウェアに読み込みましょう。詳しくは 製品マニュアル をご覧ください。

Tone 1A: VENTURE Pipe-1

Tone 1B: VENTURE Pipe-2

Tone 2: VENTURE Dia

Tone 3: VENTUR 10th

注: この原稿はPOD HDのデスクトップ版をもとに作成されていますが、トーン・ファイルはPOD HD500やPOD HD Proでも使用できます。

yasushi_suehara

著者プロフィール: 末原 康志 (すえはら やすし)

セッション・ギタリストとして数々のアーティスト、シンガーのレコーディング、ライブにギタリスト、アレンジャーとして参加。末原名人の愛称で知られる。近年ではCHEMISTRYとのコラボレーションを始め、SCOOP ON SOMEBODY、長渕剛、河村隆一、渡辺美里、石井竜也、SMAP等の作品に携わる傍ら、4枚のソロ・アルバムと2枚のバンド・アルバムを発表している。

sueharayasushi.com/


*各製品名は各社が所有する商標であり、Line 6との関連や協力関係はありません。他社の商標は、Line 6がサウンド・モデルの開発において研究したトーンとサウンドを識別する目的でのみ使用されています。

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