POD HD

末原名人のPOD HD音作り塾 Vol.7 〜 スティーヴ・ルカサーのトーンを再現

2012.08.17

POD HDに搭載された革新的なHDアンプ・モデルは、チューブ・アンプ特有のフィー リングや挙動、サウンドを実現しており、ピッキングなどの演奏のニュアンスやボリュームに対する抜群の反応により、プロフェッショナルなギタリストからも 非常に高い評価を獲得しています。このブログ連載では、ロックの歴史を彩るギター・サウンドを知り尽くした末原名人が毎月、名盤に収められた楽曲を題材に しながら、POD HDの音作りを解説! オーディオ・サンプルでトーンを確認することも、トーンのファイルをダウンロードして使うことも可能です。

by 末原 “名人” 康志

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今回はガラッと雰囲気を変えて (笑)、ビンテージ・サウンドから少し近年に♪ 90年前後のLAサウンドの代表格として、TOTOの1988年のアルバム『ザ・セブンス・ワン〜第七の剣〜』で聞けるスティーヴ・ルカサーのトーンを取り上げてみた。いわゆるラック・サウンドで好みは大きく分かれるところだろうが、音楽シーンに大きく貢献したことも間違いない! 番外編になるが「今夜はビート・イット」も取り上げてみた。 今回もサウンド・サンプルの演奏にはJTV-69USを使用している。

POD HD使いこなしのヒント「チューニング・モード時の音を消したい時」

デフォルトではバイパス状態になっているため、チューニング中にも音が聞こえるようになっている。ミュートしたい場合はマルチセレクト・ノブの2を右へ回せばOKだ。

トーン1: 「ストップ・ラヴィング・ユー(ソロ)」TOTO

Blue Comp -> Bomber Uber -> Tri Chorus -> Stereo Delay -> Reverb (Hall): Mic=87 Condenser; Variax = magnetic pickup rear

当時、こんなサウンドを出すのにどれだけの金額を使っただろう!! このメーカーのアンプや、本人と同じコーラスは今でも所有しているが複雑な気持ちだ (笑)。アンプ前のコンプレッサーがキモだね♪

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Vol.7 Tone01_fx

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トーン2:「ストップ・ラヴィング・ユー(バッキング)」TOTO

Blue Comp -> Bomber Uber -> Tri Chorus -> Stereo Delay -> Reverb (Hall): Mic=87 Condenser; Variax = SPANK sw2 (1959 Fender Stratcaster/front & center )

基本的には同じセッティングだが、アンプのDRIVEとTONEで調整してみた。

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トーン3:「今夜はビート・イット」マイケル・ジャクソン

Classic Distortion -> Brit J-45 Nrm -> Tube Comp -> Reverb (Plate): (Classic Distortion) -> Brit J-45 Brt→Digital Delay→Reverb(Plate): Mic=57 on Axis; Variax = LESTER sw1 (1958 Les Paul Standard/rear)

ソロ・パートはエディ・ヴァン・ヘイレンだが、リズム・トラックは彼のプレイだ。このセッションはおそらくラック・システムではないナチュラルなサウンド。2台のアンプを使ってCDで聴ける左右のダブル・トラックを再現!! ちなみにギターはJTV-69のオルタネート・チューニング機能を使って半音下げにしている。

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では、次回をお楽しみに!

【POD HD用パッチのダウンロードについて】

このブログに掲載されているトーンは CustomTone からダウンロードして、お手元のPOD HDで使用できます。各トーン・ファイルは以下のリンク先で [Get Tone] ボタンをクリックするとコンピューターへダウンロードできます (Line6アカウントへのサインインが必要です。アカウントをお持ちでない場合は、ホームページ上部の「新規アカウント作成」をクリックしてくださ い)。そのトーンをPOD HD Editソフトウェアに読み込みましょう。詳しくは 製品マニュアル をご覧ください。

Tone 1: LUKE solo

Tone 2: LUKE backing

Tone 3: LUKE Beat It

注: この原稿はPOD HDのデスクトップ版をもとに作成されていますが、トーン・ファイルはPOD HD500やPOD HD Proでも使用できます。

yasushi_suehara

著者プロフィール: 末原 康志 (すえはら やすし)

セッション・ギタリストとして数々のアーティスト、シンガーのレコーディング、ライブにギタリスト、アレンジャーとして参加。末原名人の愛称で知られる。近年ではCHEMISTRYとのコラボレーションを始め、SCOOP ON SOMEBODY、長渕剛、河村隆一、渡辺美里、石井竜也、SMAP等の作品に携わる傍ら、4枚のソロ・アルバムと2枚のバンド・アルバムを発表している。

sueharayasushi.com/


*各製品名は各社が所有する商標であり、Line 6との関連や協力関係はありません。他社の商標は、Line 6がサウンド・モデルの開発において研究したトーンとサウンドを識別する目的でのみ使用されています。

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