Variax

チューニングはそのまま: 第二章

2010.07.29

以前のブログで、JTV-69で採用される新しいトレモロ・ブリッジのデザインと、ロッキング・チューナーとの組み合わせよりチューニングが維持されることを説明しました。実は、もうひとつ重要な要素があり、それが Graph Tech製Black Tusq XLナット です。

このナットの魅力を理解するには、Graph Tech社のデイヴ・ダンウッディ社長の革新を支えるモチベーションを理解する必要があります。

氏が Graph TechのWebサイト で解説しているように、20年前、彼にとって初めてのStrat® でトレモロ・バーを使った演奏をしたときに、伝統的なナット上での弦の滑りの問題に直面しました。ギターのチューニングが狂ってしまい、このギターはス テージでは全く使えないことを理解したのです。そして彼は、ノンロッキング・トレモロ・ギターの人気にも後押しされ、グラファイトよりも500%も滑りが 良い、恒久的な潤滑作用を持つ世界初のナットを開発しました。

これが、ジェームス・タイラーやほかのルシアー達がGraph Tech製ナットを使用し、またジェームス・タイラーが全てのJames Tyler Variaxにこのナットを採用した理由です。

JTV-69のチューニングを維持するにはGraph Tech製ナットが不可欠である理由は明白です。トレモロ・アームを使用した際に、このナットによって、弦がグリップしたりくっついたりすることを回避で きます。また、トレモロを使用しない場合にも、弦がナットに固定されてしまわないことは非常に重要です。固定タイプのブリッジを搭載するギターの場合は、 演奏すると弦は伸張し、ナット上を前後に移動します。そこで少しでも引っかかると、チューニングが大きく狂うことになります。

だからこそ、我々の作る全てのギターにこのナットを採用することには、明白な理由がありました。

リッチ

(このポストはLine 6のプロダクト・マネージャー、リッチ・レンケンが書いた英語ブログを翻訳したものです)

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